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銅版画類 |
エッチング・ドライポイント・メゾチント・アクアチント |
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テクニックの上で技法が色々ありますが基本的に1枚の銅板にひっかき傷(絵)を描く事により制作する版画技法。
ひっかき傷の部分を腐食させ、その部分にインクを入れプレス機でインクを絞り出し紙に転写する技法が基本的な制作方法で、この腐食が早く進む為に、絵画としての作品刷り数に限界が有ります。この理由が版画本来の限定枚数。と呼ばれる理由で、エディションとは即ち、銅版画の制作枚数に限界があることから付けられる『刷り枚数』を指します。・・・重要1
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銅版画は本来、モノクロが基本ですが、駒井哲郎氏が考案したアクアチントでは色彩豊かにもなりました。又、モノクロ作品に手彩色で色を付ける方法も有ります。
技術的には版画の中でも一番難しく時間が掛かります。又、制作中には銅の腐食作業という危険さえ伴います。その割に作品は小振りで一般的には馴染みも薄く人気も今一つです。が、作品の質から考えますと一番評価されて良い版画技法です。
印刷時は上記の事を連想してくださればお判りのように、なるべく素早く作業致します。
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尚、A.P 又は E.P とだけ書かれたエディション番号が有りますが、これは作者が所有するためのエディション番号です。・・・重要2 |
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重要1 |
銅を腐食させた部分にインクを入れると云うことは更に腐食を進ませる事になります。その為、細い線はだんだん太くなり作品として通用するのがせいぜい、多くても100枚以内が限界と云われています。 |
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重要2 |
銅版画は制作枚数が少ないため、作者の手元に作品を残す意味で、A.P(アーティスト・プルーフ)と書いた作品を1割以内、厳格な作者は3〜5枚を作品として残します。この事は、国際的な約束事として版画家は守らなければなりません。ヨーロッパでの画集を作る際は、枚数表示と共にこの作者保有作品の枚数の表示さえ求められます。E.Pはフランス語です。 |
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リトグラフ |
以前は大理石を、今日では亜鉛板、銅板上で制作します。 |
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通称石版画と呼ばれますが、フランスのムルロー工房で発案した版画方法で大理石を利用したために、石版画と呼ばれています。
この制作方法は作者が工房に出向き、大理石又は銅板の平面に絵を描くことから始まり、工房の刷り専門家が印刷を致します。作者は、印刷に立ち会うことが必要であり、刷りの善し悪しを判断して、作品としての判断を致します。・・・注1
又、版画作品を印刷した後、絵の周りの部分に作者名、会場名を入れポスターとしても制作することが可能な版画技法です。・・・注2
限定枚数に関しては、多くの刷りが可能な方法ですが、インクが乾いてから又印刷するという事が不可能です。その為、体力的に200枚位が限度でしょう。つまり、木版画とは異なり印刷が終了した時点で大理石又は銅板上のインクは洗い流されます。・・・注3
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注1 |
作者は作品の結果を世に問う訳ですから、印刷の善し悪しを見際なければなりません。その為、印刷の中から、同じレベルの物を選び、作品として出品致しますから立ち会う必要性が出てきます。最近、作品を写真に撮り、刷り師に任せっきりの作者がいますが、こういう作家にはイエローカードです。 |
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注2 |
ムルロー工房では作者の個展とを併せ考え、版画作品を刷り終えたあとに同じ版上でポスターを制作致しました。
この版画と全く同じ刷りの有名なポスターとしては、ブラック、シャガール、ピカソが、パリ・ルーブル美術館で行われた個展に際しての物です。然しながら同じ刷りの印刷物であっても、価格は50倍近く差が有ります。このようにエディションは重要な要素になります。
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注3 |
木版画とは異なり、一枚の平面上で版画制作が行われます。又、制作が終了次第、版上のインクは次なる作品の為洗い流されます。よって原版と云われる物は残存しないのが通例です。当然印刷も一気呵成に行われます。 |
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シルクスクリーン |
オフセット印刷(大量印刷)と共に、今日流行の厚塗り印刷技術 |
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現在では版画として定着した感がする技法ですが、本来は高級志向の大量印刷技術ですので、美術関係者の中にはこのシルクスクリーン版画を、『版画』として認めない人もおります。その気持ちを判らないでは有りません。が、作品をなるべく安く提供したいとの作家も出現し、その為の技法として受け入れられてきたのがこの10数年です。作者の『版画』に対する考え方が大量印刷物と区別出来ているところに「シルクスクリーン版画 」として定着を見ていると思います。
きっかけは、アンディ・ウオホールのシルクスクリーン版画による衝撃が大きかったと思いますが、今日では多くの有名作家が出現しています。但し、この版画についての影響は今後に大であると思う反面、売買に関しては気を付けなければならない点が多々有ります。・・・注4
技術は、一時爆発的にはやったプリントごっこ。と同じ原理です。刷り師に依頼する作家もいれば、自ら印刷する人様々です。プリントごっこでの作品も立派な版画と考えるべきです。
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注4 |
現在日本での問題は、創作版画の時代から又、分業に戻りつつあることです。その為、作品原画のみを渡すだけとか精密写真にしたりとかで、刷りに作家が立ち会わない事が多すぎるのです。シルクスクリーン印刷は大量のフロンを使用する為に作者自体が印刷現場を避ける傾向に有るのです。
その結果、A.P番号の乱発が目立つようになりました。・・つまり作者の管理が行き届かず、エディション番号に対し不信感が出ました。私のような現場(小売業)には、刷り師と云われる業者からの売り込みが多いのです。又、偽造サインも目立ちます。
これは、購入した人が訴えるべき問題ですが裁判費用もかさむ。と云うことで現在の流通は大変乱れております。
販売業者もチラシ等の経費を過剰なほど掛け、エディションも多くする。ましてA.P.エディションがやたらと多い。版画家より企画者の方が表立っている分野でして立派なシルクスクリーン作家がいるだけに、残念です。
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木版画 |
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日本人にとっては一番馴染みの版画です。技法は素材が木ですから、凸凹組み合わせて大きい作品から年賀状まで自由自在の、更に1枚板のみで制作する方法から、下絵を分割して版木を作る方法から様々です。浮世絵から発した伝統木版画は分業制作。創作版画は一貫制作。
創作版画を当初始めていたのが忙しくなり過ぎ、彫り師・刷り師に依頼する作者も出始めております。がこういう作品も作者の意志が通じていれば何ら問題はありません。要は版画を制作する作者の態度が問題となるのです。・・いずれの版画制作でも必要条件です。
いずれにしても木版画は特殊な方法を除いて版木が残ります。それが特徴でもあり、今日では注4と同様に困った問題でも有るのです。
又、木版作家では、エディション入り作品と、注文に応じて刷る伝統木版の販売方法を分ける人もいます。それは、作品を安く提供したいとの作者の思い入れもありますので、エディション云々はこういう作家には通用致しません。逆に大切にすべき考えと存じます。
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特殊方法1 |
木口版画;
板を銅板に見立て、一枚の板に彫る版画制作方法。作者によっては凸型、凹型を使い分ける。極端に云うと印の制作法を大きくした方法。小さい画面に拡がる広い世界は大変に楽しいです。
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特殊方法2 |
1枚板のみで制作し、版木が残らない方法;
下絵から、印刷する部分を順序良く計算し、印刷したら又次の段階の彫りに進む方法。彫り・印刷・彫り・印刷の繰り返しの制作方法。
通常木版画は版木が残り、後日あと刷りが出来る訳ですがこの方法の場合は明らかに無理でして、通称「1版多色刷り」と云われるものです。ですから、伝統木版画とは異なり、エディション入りが殆どです。
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木版画に於ける
注4
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現在、高名な日本画家の木版画あるいはリトグラフと云うのが市場に多く出回っています。真面目なのも有りますが、これらの多くを私は版画と認めておりません。
理由は簡単です。高名作家は木版画の為に絵を描き、彫り師・刷り師に版画制作を依頼しているとは思えないのです。原画は写真に撮って直ぐ販売されています。版画の為の原画又は下絵はその為に制作するのであって、販売をしないのが世界の常識なのです。完全に版画の定義からはずれています。
何故なら、版画の原画を持った人には所有権が生じますが、作者及びこの版画制作に関わった人達はこの権利を踏みにじっている事を知るべきです。それ故、私は高名な作家の木版画、リトグラフを単なるエスタアンプ(複製画)と定義付けます。・・・注5
40万〜100万という価格のこれらの複製画は、原価計算で価格表示されるべきと存じます。余りにも高価で、どの業者も一律の価格で販売しています、儲け主義に走った商品は一般の方の鑑識眼を狂わせるだけと思います。
この「2003年時代に於ける版画の定義」をお読みの方は呉々もこういう販売商品にはお気を付け下さい。付け加えるならば、努力している銅版画家の作品こそにご購入のご検討を希望します。
但し、日本画家の中では、加山又造氏の銅版画、高山辰雄氏のリトグラフは世界にも通用する素晴らしい芸術品です。
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